父さんの父さんの転勤で、父さんは小学校6年の夏、大阪の郊外の豊中へ転校した。関東から関西へ、夏目漱石の「坊ちゃん」ではないが、異国に行ったような異文化をいろいろ体験した。
その一つが関西弁。子供は順応が早い、父さんの父さんの話によると、父さんは数日でそれなりの関西弁になっていた。さらに耳と口が馴染んで来た頃、国語の時間に抜き打ちのペーパーテストがあった。
正しい方に○をせよ、と云う出題で、「むずかしい」と「むつかしい」のどちらが正しいかと云う問題があった。転校したその時期そのエリアでは皆「むつかしい」と云っていたことを印象深く捉えていたので、父さんは自分の信念に背き「むつかしい」の方に「○」をした。翌日戻された答案用紙をみたら不正解だった。
その後クラスメイト数人の答案用紙を見せてもらったら、皆「むずかしい」に「○」をしていて正解していた。それなのに皆「何番の問題は『むつかしかった』んとちゃう、、」とか云っている。この矛盾は何なのか。関西に引っ越してみてはじめて知った「口語(しゃべり)と文語(標準語)」もしくは「現実とタテマエ」の使い分けの存在だった。
最近、ふとそのことを思い出し、広辞苑でしらべてみたら「むずかしい」と「むつかしい」はどちらも正しいことがわかった。どちらもワープロで漢字変換すると「難しい」と出てくる。今さら戻されてもしょうがないが、あの時の試験の減点分を返して欲しい父さんだ。
みかんは岡山生まれだけど、もうすっかり東京弁しちゃってるんだよ。ほんまに。
■畑の近くのお店のテラスで一息。 ■教室の後片づけの合間、狸にかじられたトウモロコシを炭火で焼く。
●カボチャ半ベジ雑炊
612ファームのカボチャ、人参、モロッコインゲン、オクラ、乾燥椎茸、乾燥蓮根、切干し大根、黒ごま、ピーマン、えごま、雑穀入り五分つきご飯、オリーブオイル。トッピングにカツブシ。
間食にトマト、胡瓜、ピーマン。デザートに梨。