バブル経済時代の末期のこと。「優良資産(土地)を持つ二部上場の会社」を個人的にM&Aするのが趣味の一部上場会社の某社長との仕事の接点の中で、その会社の「裏の顧問」なる人とお付き合いが出来てしまった。M&A(企業買収、乗っ取り)を個人的に実践するには、なかなか個人では出来ない。そこで「裏の顧問」が架け橋として、役割を果たす。「裏の顧問」の存在は、その会社の社員の殆どは知らない。
父さんは何故かその「裏の顧問」から気に入られ、美味しい(?)仕事をいろいろいただいた。その一つで結実には至らならなかったが、「今はマトモだが若い頃にバリバリのY組だった」と云う「小指がない人」を紹介された。「裏の顧問」の話によると「俺があいつをまともな世界に戻してやったんだ」と云う。その「小指のない人」は関西を拠点とする「地上げ」のプロ(?)だった。バブル経済の中での「地上げ」と「M&A」はタッグを組むことによって、より現実的な成果を作り出す。
「小指のない人」からはバブルな建築計画の仕事をいくつか貰い大阪へしばしば通った、生活の為だった。その後「裏の顧問」からの連絡で、「小指のない人が今、東京に来ているので、同行するから御礼挨拶に行きなさい」と云われ、都心のホテルのラウンジで面会した。「じゃあこれから皆で歌舞伎町に行きましょう」と云うことになった。「裏の顧問」の車と「小指のない人」の車で向うことになり、ホテルの正面玄関で車を待った。駐車場から出て来たのは先ず「裏の顧問」の車。それは以前から知っている「マークが金色のでっかいベンツ」、そしてそれに続いて登場した「小指がない人」の車は「紫色のロールスロイス」、、だった。「なにわナンバー」だった。当然スモークガラス。父さんは「ベンツ」の方に乗った。「紫色のロールスロイス」が先導し、「怪しいベンツ」がそれについて歌舞伎町へ向う。途中、車の周囲をみると、他の車が皆、距離を置いている。ロールスロイスがウィンカーも出さず車線変更しようとすると、その先のスペースがさ〜っと開ける。そして新宿の区役所通りに入って車は止まった。その止まり方が信じられない、路肩に寄せるなど全くなく、道路の中央で止まり、ガタイのデカイそれっぽい運転手のお兄さんが降りて来て、後部席のドアを開け、「こちらです」と行って、車を路上に放置して、店の入口まで案内する。店はビルの地下の奥にあった。その間十分以上、「紫色のロールスロイス」は区役所通りのど真ん中に運転席のドアが開いたまま放置されていた。後ろにはタクシーその他の車の列が延々と出来ていたが、だれもクラクションを鳴らさなかった。
その数年後、「裏の顧問」は肝臓を患い急逝した。「小指がない人」はバブル経済が弾ける直前、突然行方がわからなくなった。その後、コンクリート詰めではないかと云う噂が週刊誌に出回っていた。未だにその消息はわからない。まさに見習いたくないウタカタ(バブル)な人生だ。
イヌは後ろ足の指が足りない。多分親指だろう。退化したのか、進化したのか、、。今後の研究に委ねよう。
■みかんの後足の指。何故か、親指に相当するものがない。 ■みかんの前足の指。親指がきちんとある。不思議だ。
●完全精進
煎り大豆、乾燥椎茸、乾燥まいたけ、高野豆腐、赤レンズ豆、ひじき、切干し大根、デーツ、金芯菜、昆布、エゴマパウダー、南瓜、生姜、人参、蓮根、大根、山芋、ブロッコリ、菠薐草、春菊、チャンツアイ、雑穀7種、五分つき米、オリーブオイル。
※煎り大豆はキナコの前進。金芯菜は百合の花を干したもの。
※おやつに豚の骨