天衣無縫の「天衣」とは「天人が身に着けている衣」のことで、至上のものとされている。天女の羽衣伝説としてもよく知られている。その天衣は「無縫」即ち「縫った様子がない」。結局これは、高品質の素材を用い、出来るだけ余計なもしくは下手な手間やモノを加えないでつくられたものが最高だと云う故事だ。母さん・食のギャラリー612の料理はまさにそれだと父さんは常日頃から思っている。父さんはその技と素材を、門前の小僧の如く頂戴し、日々みかんのごはんに活用している。だから、みかんのご飯も天衣無縫。そしてみかんは今日も天真爛漫。
●雪花菜雑炊
おから、昆布、かつぶし、ごぼう、乾燥蓮根、ひじき、乾燥まいたけ、穀物8種、せり、キャベツ、ほうれん草、小松菜、人参、間引き大根、ドライあんず、ドライいちじく、すり黒ごま、五分つき米、餅米、オリーブオイル。
今日はレシピ(と云うよりは、作業の経緯)を少し公開。
みかんの朝食の後「みかん用鍋」を洗ったついでに穀物8種と乾物系を水に浸して置く。
■穀物(米以外)は折々で内容が多少異なるが数種類を2週間分位一つの袋に入れてストックして置く。今回は、はと麦・モチキビ・黒米・アマランサス・実そば・高きび・ひえ・赤レンズ豆の8種。
父さんは可能な範囲で毎日夕方水泳をし、その後戻ってみかんのお酌(?)で晩酌(殆ど白ワイン/ビール飲むより安いし健康に良い)に入る。その時間を活用し調理。
しっかり水分の浸透した穀物8種と乾物系に、雪花菜(おから)と昆布とカツブシと牛蒡をたっぷり入れ。火をかけ、五分ほど沸騰状態を続け、蓋をし蒸らしておく。
みかん用鍋は無水鍋なので、蒸らしによって素材の旨味と香りが保たれる。
■先日来使っていた大豆ピューレが昨日で終了したので、今日は冷凍でストックしておいた美味な雪花菜をメインとした。
昆布もカツブシも612の教室で使ったもののお下がり(?)を冷凍ストックしておいたものだ。
穀物や雪花菜を沸騰させ蒸らしている間に、野菜類をカット、その間15分程度。今日は、、撮影を入れたので20分。父さんが前菜を食べ終わった辺りで、鍋の蓋を開け、野菜類を入れて、蓋をして、もう一度火を入れる。沸騰したら早々に火を止める。
今日の野菜類は殆ど生で食べられる物だから、火を通し過ぎない方が触感も栄養も残り、体にも良いと父さんは考えているからである。
その後、蒸らした状態のまま、みかんと散歩(父さんはほろ酔い)。帰路父さんは612で夕食をし、戻ったら炊飯器からご飯(通常五分つき米+アルファ)を鍋に入れ、すり黒ごまを入れかき回し、オリーブオイルをかけて、冷やして出来上がり。
※一度に2食分つくるが、オリーブオイルは食べる直前の方がよいので、みかん用食器に今夕の1食分を取り、それにオリーブオイルをかけ、混ぜて冷やす。
■「お客さま、今日の野菜でございます。」