父さんは20年ちょっと前、学士入学でW大の社会科学部に通った。
選択した科目の一つ「経営学」の教授は、今思えばそれほどの高齢ではなかったが、発作がいつ起きても不思議ではないと云う心臓疾患の体調で毎回講義をされていた。そのころは携帯電話が普及する前だった。だから(?)先生は、授業のはじめに必ず、黒板の右上端に東京女子医大の心臓専門担当医につながる救急電話番号と医師の名前を大きく掲示していた。そのときは面白い光景だと思って見ていたが、昨今はその先生の気持ちが理解・共感できるようになった父さんだ。
その同じ頃、仕事で面識ある原宿サクセス系アパレル会社のオーナーが、流行りのジョギング中に心臓発作で死んだ。昼休みに車で神宮外苑の銀杏並木に車を止め、そこで着替えて絵画館の周回コースを走っていたらしく、救急車で運ばれたものの身元が判る物がなにもない。車のキーだけは所持していたのだが、車は夕方には駐車違反でレッカー移動されていた。結局死後、車のキーナンバーから警察が自動車メーカー(輸入ディーラー)を通じ所有者(法人所有だった)を探し出し、4・5日たって身元が判明した。だから、その後父さんは出来るだけ下着に名前を入れるようにしている。住所も入れた方がいいかもしれない。
でも一方、かつて父さんが学生の頃、70年闘争と云うのがあり(父さんは心情サンパだったが)、その頃デモの前線(?)に参加する若者は、逮捕拘留された時に身元が判明しないように下着も含め衣類所持品から住所氏名は一切消せと指示されていた。個体認識と云う面において、個人にとっての処世術/危機管理はこまめに変わるのが面白い。
みかんのケースに置き換えると、父さんは気が気ではない。一様、みかんの名前と母さんのケータイ電話番号を刻んだ認識票をつけている。いざと云う時ちゃんと母さんがケータイに出るかどうかの確率は低い。父さんとしてはこの際、個体認識の手段として「入れ墨」か「焼き印」をしておきたい気分だ。最近は鑑札代わりにマイクロチップを埋め込んだりするのもあるらしい。GPSの小型発信器を首輪につけているイヌもいる。今イギリスでは猟犬の効率を上げる為に音波発信器をつけるのが普通らしい。この先検討の必要が十分あると思う。
■モモに突然の10円ハゲ、、、何故?個体認識? ■ご飯に問題はないと思うのだが、、。
●昨日と同じ。
トッピングにトマトとピーマンの芯。
※間食に胡瓜。